私があっせん制度を知ったキッカケ

率直に言います。

実は私、34歳だった2007(平成19)年の年末に某調査会社から殺されかけた経験があります。


当時の私は「交通量調査」なる仕事をしていました。

よく国道の交差点や高速道路のSA(サービスエリア)にてカウンターをカチカチ押している方々を見掛ける機会があると思いますが、まさにそれです。


交通量調査は比較的賃金の高い仕事ですが、悲しいかな不定期な仕事なので調査員の方々は例外無く幾つもの調査会社を掛け持ちしながら日々の生活を送っています。


これから話す調査会社は福岡市中央区に所在しますが、その時の仕事内容は年末の帰省ラッシュ時に高速道路の中国自動車道に所在するSAで休憩されるお客様の人数を数える、といったもので事前にミーティングも行われました。

その際に私を含む約20人の調査員が現場責任者を任されたわけですが、その会社のS部長曰く

「現場責任者の皆さんに対して高速道路上を車で運転させるような行為は致しませんので安心して下さい」


しかしながらいざ本番になりますと、その契約はS部長の部下であるH課長によって反故にされました。

この時の人員配置は中国自動車道内のサービスエリア毎に某調査会社の社員一同を「最高責任者」とした上で現場責任者の私達が実際の業務を担当しましたが、福山SA(広島県福山市)を担当するH課長のグループに配属された私は運悪く高速道路の走行を強要されてしまいます。


中国自動車道の岡山IC(インターチェンジ)から福山東IC(広島県福山市)までのレンタカー運転は高速道路未経験者の私にとって恐怖そのものであり、極端な話「死」を覚悟したほどです。

命からがら福山東ICから一般道へ降り、宿泊先だった福山駅前のビジネスホテルに到着した際にはさすがのH課長もホッとしていました。

「あなたが無事で本当に良かったです。安心しました」

が、それも束の間、S部長との契約の件を話しますとバツの悪そうな顔で

「既に終わった事をぶり返すこと、好きじゃないんだよね」


ビジネスホテルから福山SAまでは一般道での移動、

肝心な福山SAでの業務は地元の親切な調査員の皆様方に恵まれ充実した時間を過ごすことが出来ましたが、見廻りに来たH課長は懲りずに中国自動車道への走行を強要します。

「岡山駅前までレンタカーを返却する際は高速道路を使って欲しいんだけどね」


最終的にはH課長が折れた形で

「一般道(国道2号線)で戻っておいで」

ここで初めて上司であるS部長の指示に従ったわけですが、当のH課長は渋々顔だったことを覚えています。


帰りがけの国道2号線、爽やかな気持ちでレンタカーを運転しましたよ。

途中、笠岡港へ寄り道して風光明媚な瀬戸内海を眺めたぐらいですからね。


こうして中国自動車道SAに於ける現場責任者の業務が終了しましたが、他の現場責任者の方々に関してはその様なトラブルとは無縁だったことで憤りを感じます。

それ以前にH課長の行為は明らかに契約違反、しかも上司のS部長に歯向かっていますし、強いては会社組織を舐めていますからね。


そこで某調査会社の本部所在地を管轄する福岡中央労働基準監督署(福岡市中央区)を訪ねましたが、イマイチな対応だった為に上位機関である福岡労働局(福岡市博多区)へ向かいますと男性職員のS様が親切に応対して下さり、ここで初めて「あっせん制度」の存在を知りました。

「あっせん制度は裁判と違い、雇用者や元雇用者と経営者との和解を目指すのが目的です。

ただ、相手側の出席は任意ですので、不本意ながら打ち切りになる可能性もあります。

まずは某調査会社様へ配達証明郵便を送付されたら如何でしょうか」


直ちにS職員様のアドバイス通り某調査会社へ配達証明郵便を送付、さすがの某調査会社も慌てて文書を送って来ましたが、「当時のH課長は焦りまくっていて気が動転していた」などという支離滅裂な内容に呆れ果ててしまい、福岡労働局へのあっせんは申請しませんでした。

第一、私があっせんを申請したとしても某調査会社が100%トンズラしたでしょうからね。


結局のところ、「あっせん申請」こそ断念したものの、「あっせん制度」という素晴らしい労働紛争の解決手段を知ったことは私にとって大きな財産となりました。


最後になりましたが、あっせん制度を教えて下さった福岡労働局のS職員様、某調査会社からの執拗な電話を「特殊な操作」でシャットアウトして頂いた今は無き『ソフトバンク飯塚弁分(べんぶん)店』(福岡県飯塚市)の女性店員様ならびに女性店長様には厚く御礼を申し上げます。

対立ではなく和解を目指しましょう!!

特定社会保険労務士    山本 幸司

あっせん制度について

一般的なあっせんは

「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」

に基づき、各都道府県毎に所在する労働局にて設置されている「紛争調整委員会」によって行われます。


弁護士をはじめとした学識経験者から任命された紛争調整委員が非公開の審議を経て、紛争当事者(雇用者ならびに元雇用者と経営者)双方の主張をお互いに確認することにより、実情に合った内容で解決を図ります。

紛争当事者の一方が申し立てることによって手続きが開始されますが、相手側の出席は任意となっています…。


紛争調整委員が最良のあっせん案を打診し、紛争当事者との間で合意が成立すれば目出たく和解となり、民法に於いても「和解契約」となります。

但し、前述したように紛争当事者の相手側が欠席した場合や紛争調整委員によるあっせん案を紛争当事者の一方、または双方が受け入れられない場合は残念ながら「打ち切り」となってしまいます…。


尚、男女雇用機会均等法やパートタイマー・アルバイト法に関する労働トラブルは

*「あっせん」の部分を「調停」へ
*「紛争調整委員会」の部分を「調停委員会」へ
*「紛争調整委員」の部分を「調停委員」へ

それぞれ読み替えて下さいね。


その他、あっせん制度には都道府県労働委員会によるあっせんや各都道府県に設置されている都道府県社会保険労務士会が運営する「社会保険労務士紛争解決センター」をはじめとした民間の紛争解決機関、通称「ADR」によるあっせんもございます。

料金

【特定社会保険労務士によるあっせん代理】


・面談費用…税込3,300円 (相談時間は無制限です)

・着手金…税込22,000円

・事務手数料…税込22,000円

・成功報酬…解決金額の20%+消費税

・立替金…実費でお願いしております。


尚、あっせんが途中で打ち切られた場合、成功報酬は頂きませんのでご安心下さい。